特色あるPMI

前田工繊のシンプルPMI

前田工繊のPMIはシンプルです。
M&A実行にあたっては、PMI(M&A後の統合プロセス)を重視し、当社の行動指針である「真・善・美」をもとにした組織づくりやガバナンスの浸透を図ります。凡事徹底により、従業員の意識が変わり、やりがいをもって働くことで、その企業の強みを引き出していきます。
また、当社のM&Aは、親子関係ではなく、対等なパートナーとして協力関係を構築しています。

「真・善・美」の徹底

  • =「学習」真実を知ろう
  • =「道徳」不平不満のない職場に
  • =「清潔」工場・職場を常にキレイに

 

「真」は「真実を知ること」です。
真実とはここでは企業の本当の姿を指します。そして、それを客観的に示すものはコストや決算などの数字です。数字を徹底的に見える化し、全社員で共有することで、個々人に考えさせることを大切にしています。

「善」は「道徳」です。
禅には「他責」と「自責」という考え方があります。社長が悪い、世の中が悪い、と自分の不満を他者のせいにするのが他責思考で、これを続けていると他人に攻撃的になっていきます。このような思考に陥ってしまうのは、他人の仕事や想いを知らず、「どうせ○○だ」と思い込んでしまうからです。
そこで重要なのが多能工化です。当社グループでは部署や会社の中だけではなく、グループの中でも多能工化を積極的に進めています。色々な仕事を知り、人を知ることで不平不満を言わなくなっていきます。

「美」は5Sの徹底です。
整理整頓が行き届いた職場は、働く人の気持ちがすっきりして明るくなるだけでなく、ムダがなくなって自ずと効率化が進んでいきます。

「真・善・美」はどれも特別なことではなく、ごく当たり前のことです。
私たちのPMIではこの当たり前のこと=「凡事」を徹底することを何よりも大切にしています。

その他の主な特徴は以下の通りです。

設備投資の実施

単独資本で運営されている地方企業では、十分な設備投資ができていない事例が多く見られます。
製造業では設備投資の実施後、その成果(土地、建物、機械設備等)が利益に貢献するまで時間がかかることがほとんどであり、特に業績が悪い時には、単独資本では投資が難しい場合もあります。また、そのタイムラグゆえに、将来の予測を立てながら経営し先手を打っていくことが不可欠ですが、その余力がないこともしばしばです。
グループ経営の強みの一つは、そういった局面においてもグループ全体のキャッシュ・フローでカバーし、中長期的な戦略が立てられることだと考えています。

ワンファクトリー

メーカーにおいては工場の稼働率が利益に大きく影響しますが、単独製品のみを生産していると、需要によって繁閑が左右され、稼働率は安定しません。この繁閑の差を埋めるため、グループの工場全体を「ワンファクトリー」と捉え、業務や人を柔軟に移動させることによって稼働率の平準化を図っています。

CXOのフルコミット

営業、製造、開発、経営管理など各CXOが各社へ直接足を運び、集中支援を行います。

月次会議の導入、社員向けIR

全ての会社で月次決算および月次会議を導入するほか、管理会計と財務会計でのダブルチェックを行います。
また、半期ごとに社長自ら社員向けに決算説明会を開催し、数字の見える化と、グループ全体のベクトルを合わせていくことを意識して行っています。
そのほか、製造部門、開発部門でも「グループ工場長会議」「グループ開発者会議」などグループ全体で情報交換できる機会を作り、それぞれの抱える課題をグループ全体で考える文化にしています。

従業員ヒアリング

当社の社長自ら社員ヒアリングを実施しています。買収完了直後から現場での交流を密に行い、営業における販売網拡大や新商品の共同開発、設備投資の実施などを迅速に行い、早期に成功体験を共有します。